インタビュアー日記

安くなっているのに買えないって…!

安くなっているのに買えないって…!

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緑の紫砂壷の作者と広州の市場で…。若い!10年ほど前ですから(笑)

ご存知の方も多いと思いますが、

私(山中)は、中国茶文化に魅かれて

もう、15年近くが過ぎます。

この間、毎年、

中国の茶畑や茶城(茶市場)を訪ねました。

 

一緒に中国茶を楽しんだ方から、

なぜ、中国茶を始めたのですか?

どうして、それほど入れ込んでいるのですか?

と、聞かれること多いのですが

あまり明確には答えられません。

 

考えてみると、

好きなものの始まりは

はっきりしないことも多いですよね。

 

そして、なぜ好きなのかさえも、

あまりはっきりしないように思います。

 

まさに、私の中国茶への思いもそうです。

 

将来仕事として、

中国茶ビジネスを考えている訳でもありません。

それでも、プライベートの時間やお金をかけてきました。

 

今日まで続けてきて、実感していることですが

本当にお金がかかります。

お茶で財産を潰すという諺もありますが、

あながち嘘ではないように思います。

 

お彼岸明けの今頃は、ちょうど新茶の季節です。

来週あたりから、市場には

「明前茶」と呼ばれる新茶が出回ります。

 

わずかな量しか採れないお茶ですから、とても高いです。

「50gで数万円」するものも少なくありません。

もちろん、私にはそういうお茶は手が出ませんし、

中国でも一部の人しか 飲めないお茶です。

 

数年前までは高級な「明前茶」は贈答品として使われることが多く、

一般には手に入れることが難しかったのです。

でも、最近、少し事情が違ってきたようです。

 

なぜでしょうか?

 

中国の富裕層が高額のお茶を買うようになり、

高級茶と言われる「明前茶」への期待も高まり、

非常によく売れるようになり、

従来の産地以外でも生産されるようになりました。

 

その結果、産地が広がり

かなりの量の「明前茶」が生産されるようになったのです。

産地違いの「明前茶」も含めて、

生産量が増えたというのが理由の1つです。

 

そして、もう1つの理由。

 

この数年、クリーンな政治を目指す中国では、

お茶が贈答品として使われることが激減しています。

 

茶商たちは、この贈答品の自粛に相当困っているようです。

 

じゃあ、

私(山中)にとって「お茶」が買いやすくなったか…

 

残念ですが、1ドル120円の円安で は買えません。

 

この時期は、浙江省や江蘇省では新茶の茶摘みが行われ、

高級な「龍井の明前茶」や「碧螺春の明前茶」が

作られているはずです。

 

今年は天候も良さそうなので、

きっといいお茶ができていると思いますが、

私の手に入るかどうか。

 

他の産地で生産された

美味しい明前茶も出ていますが、

やっぱり、1ドル120円は厳しいです。

 

私が中国へ通い始めた頃は、

1ドル85円でしたから

今は 1.4倍 です。

 

中国国内でお茶の価格が下がっても、

私が欲しいお茶の価格は、

高騰しているのです。

 

今年も新茶の季節を迎え

毎日中国茶のことを考えながら

円安の厳しさを実感して、ため息をついています。

 

by  山中

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