インタビュアー日記

「話さない」6歳のプライド

少し前の話になりますが、

小林の2016年最初のインタビューは

小学校低学年親子への

ちょっとデリケートなテーマの

デプスインタビューでした。

 

子どもにとっては

あまり人に言いたくないだろうなあ…というテーマを

インタビュールームという慣れない空間で

いかに話してもらうか、

 

しかも親子別々に話を聞く形だったので、

私と二人きりの状態で

いかに心を開いてもらうか、

 

なかなかハードルの高いインタビューでした。

 

 

そこはしかし!

私は子どもに話を聞くのは大好き&得意なので

どうすれば心を開いてくれるか知恵を絞りまくり、

 

結果、5人中4人は

「よく話してくれたね」と感謝したくなるぐらい

話しにくいそのテーマ(詳しく言えませんが、子どもにとっては“失敗談”なのです)について

話してくれました。

 

しかし!! 

 

5人の中の1人、小学校1年生の男の子は

その“失敗”について

「1年生になってからは、一度もしていない」と言い通し、

ついに最後まで

“本当のこと”は話してくれなかったのです。

 

 

あ〜あ、やっぱり手強いテーマだし

難しかったなあ〜と、

悔しいような

この子に「ごめんね」というような

複雑な気持ちだったのですが、

 

 

一方で、この子のこの“隠し通す”という態度は

どんな言葉よりも雄弁にこの子の気持ちを現していて

 

「1年生の自分がそんな失敗をすることは

 認めたくない。人に知られたくないことだ!」

 

 というインサイトがはっきりと読み取れました。

 

 

“語らない”という態度それこそが

この子の強い「プライド」の現れで、

それくらいその“失敗”がコンプレックスになっている、

というファインディングスが得られたのでした。

 

 

いつも思うことですが、

子どもは大人と比べてボキャブラリーが少ないこともあり、

“発言”よりも“態度”から読み取れるインサイトがとても多いです。

 

 

ソワソワしたり、

目がキョロキョロしたり、

パッと顔色が変わったり、

急にキッパリした口調になったり。

 

 

反応がとても素直で、

体に、態度に、

心の中を表すサインをいっぱい出してくれます。

 

 

 

そんな、

「インサイトだだ漏れ」になってしまうところが

とても可愛くて

子どものインタビューは本当に面白いし、楽しいです(*^^*)

 

by  小林

 

 

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