広東省のお茶 鳳凰単欉
この10年の間に大きな変化をしたお茶の1つ
最近では、新しい名前の鳳凰単欉が毎年登場している
🌟🌟🌟
私が鳳凰単欉の母樹を訪れたのも、もう10年位前になる
今では、母樹に近づくことができないそうで
こんな写真も今では貴重だ
単欉の新芽は
茶葉が大きくしっかりしているがとても柔らかい
この先端の一芯二葉を使って作られたお茶は格別
鳳凰単欉は有性繁殖させているので
毎年新しいお茶が誕生する
10年前は広州の茶葉市場にも出ていなかった
新しいお茶がどんどん登場している。
当然だが、
日本には入ってこないし、
中国でも知る人は少ない
希少価値の高いお茶
現地に出向き、茶農家を訪れて探したり
馴染みの茶商が手に入れたものを分けてもらう
🌟
新種の鳳凰単欉が
全て美味しいお茶になるわけではないから
茶農家が試行錯誤を繰り返し生まれるお茶
そして、
美味しいお茶になり、評判になるとやっと名前がつけられる
中国茶の名前のつけ方にはいろいろあるが、
鳳凰単欉の場合は「イメージ」
🌟
例えば
鳳凰単欉「桂花香」なら
桂花=金木犀の香りがするわけではない。
「玉蘭香」だからといって
玉蘭=木蓮の香りではない
🌟
「桂花」や「玉蘭」の詩的なイメージから
お茶の名前がつけられている
🌟
木蓮は春の花、金木犀は秋の花
つまり、
「木蓮の花咲く華やかな春」
「秋の訪れを思わせる金木犀の香り」
🌟
お茶がイメージさせる香りとして
詩文、詩語として
「玉蘭香」「桂花香」と名付けられる
🌟
鳳凰単欉のお茶の名前は、ただの品種や地名ではなく
「詩文」として、そのイメージを広げたもの
なにやら大陸の大きな発想を感じる
🌟🌟🌟
最近は、中国の文盲率も2割を切り
読み書きできる人は急増しているが
それでも、漢詩を理解できる人はほんの一握り
作ることができる人はさらに少ない
🌟
そんな中で、
新しい鳳凰単欉の名前は
だんだん詩文的イメージではなく
説明的なものが多くなる
🌟
仲の良い兄弟で作りあげたお茶だから
「兄弟香」
う〜ん、なにをイメージすればいいの!
兄弟といえば、『仁義』 !(◎_◎;)
茶農兄弟のちょっと汗臭い、努力の匂い!?
🌟
鳳凰単欉のイメージ戦略としては、
ちょっとまずいのでは?
せっかく美味しく作られた単欉だから
詩文的な夢のある名前をお願いしたい。
🌟
こうした新しい鳳凰単欉に
自分たちで、お茶に名前をつけて楽しんでもいいのだ。
いろんな単欉を飲みながらの命名茶会も
また、愉しい。