[51]鳳凰単欉はイメージで味わう

広東省のお茶 鳳凰単欉

この10年の間に大きな変化をしたお茶の1つ

最近では、新しい名前の鳳凰単欉が毎年登場している

🌟🌟🌟

私が鳳凰単欉の母樹を訪れたのも、もう10年位前になる

今では、母樹に近づくことができないそうで

こんな写真も今では貴重だ

IMG_1973

単欉の新芽は

茶葉が大きくしっかりしているがとても柔らかい

この先端の一芯二葉を使って作られたお茶は格別

IMG_1953

鳳凰単欉は有性繁殖させているので

毎年新しいお茶が誕生する

10年前は広州の茶葉市場にも出ていなかった

新しいお茶がどんどん登場している。

当然だが、

日本には入ってこないし、

中国でも知る人は少ない

希少価値の高いお茶

現地に出向き、茶農家を訪れて探したり

馴染みの茶商が手に入れたものを分けてもらう

🌟

新種の鳳凰単欉が

全て美味しいお茶になるわけではないから

茶農家が試行錯誤を繰り返し生まれるお茶

そして、

美味しいお茶になり、評判になるとやっと名前がつけられる

IMG_1948

中国茶の名前のつけ方にはいろいろあるが、

鳳凰単欉の場合は「イメージ」

🌟

例えば

鳳凰単欉「桂花香」なら

桂花=金木犀の香りがするわけではない。

「玉蘭香」だからといって

玉蘭=木蓮の香りではない

🌟

「桂花」や「玉蘭」の詩的なイメージから

お茶の名前がつけられている

🌟

木蓮は春の花、金木犀は秋の花

つまり、

「木蓮の花咲く華やかな春」

「秋の訪れを思わせる金木犀の香り」

🌟

お茶がイメージさせる香りとして

詩文、詩語として

「玉蘭香」「桂花香」と名付けられる

🌟

鳳凰単欉のお茶の名前は、ただの品種や地名ではなく

「詩文」として、そのイメージを広げたもの

なにやら大陸の大きな発想を感じる

🌟🌟🌟

最近は、中国の文盲率も2割を切り

読み書きできる人は急増しているが

それでも、漢詩を理解できる人はほんの一握り

作ることができる人はさらに少ない

🌟

そんな中で、

新しい鳳凰単欉の名前は

だんだん詩文的イメージではなく

説明的なものが多くなる

🌟

仲の良い兄弟で作りあげたお茶だから

「兄弟香」

う〜ん、なにをイメージすればいいの!

兄弟といえば、『仁義』 !(◎_◎;)

茶農兄弟のちょっと汗臭い、努力の匂い!?

🌟

鳳凰単欉のイメージ戦略としては、

ちょっとまずいのでは?

せっかく美味しく作られた単欉だから

詩文的な夢のある名前をお願いしたい。

🌟

こうした新しい鳳凰単欉に

自分たちで、お茶に名前をつけて楽しんでもいいのだ。

いろんな単欉を飲みながらの命名茶会

また、愉しい。

 

山中 紀子(玉篁) の紹介

美味しい中国茶をすすりながら猫をなで、楽しいことを考える…。マーケティング会社を起業して25年…。これからは、女性が力を発揮して、活躍できるフィールドを作るのが私の使命。人生を楽し技を極めたい!
カテゴリー: 中国茶文化 タグ: , , , パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です